ママのお悩み相談室

日頃ご相談の多いものについてわかりやすく説明します。

食物アレルギー(全般)について

食物アレルギーとは、一般的に、特定の食物を摂取することによって、皮膚・呼吸器・消化器あるいは全身に生じるアレルギー反応のことを言います。

よくみられる症状にはどのようなものがありますか?

発疹・じんま疹等の皮膚の症状、咳き込み・ゼロゼロ・呼吸困難等の呼吸器の症状、嘔吐・下痢等のお腹の症状等があります。普通は食べて三十分〜数時間で症状が出ますが、時に数日かけてゆっくり現れることがあります。

重症なタイプとして、アナフィラキシーショックがあります。原因食材を食べると、始め元気がない→呼吸が苦しい→意識がない、と急速に進行します。早急に適切な処置を行わなければいけない非常に危険な病態です。

原因となる食材を教えてください。

アレルギーの原因となる物質を抗原と言います。乳幼児に多いものは、鶏卵(特に卵白)、牛乳、小麦、学童期以降では、ソバ、ピーナッツ、エビ、カニ、魚類、果実等です。

時に食物アレルギーと間違えられるものとして仮性アレルゲンによる症状があります。食材に含まれる化学物質(ヒスタミン、アセチルコリン、セロトニン等)により症状が出るもので、代表的な仮性アレルゲンには、魚類(サバ、イワシ等)、発酵食品(チーズ)、野菜類・果実(トマト、バナナ等)、チョコレートがあります。食物アレルギーなのかそうでないのか受診して調べる必要があります。

子どもたちはどのくらいの割合で食物アレルギーを持っていますか?

食物アレルギー有病率は、小学生2.8%、中学生2.6%、高校生1.9%で、その他の調査を総合して児童生徒の有病率は1〜3%と言われています。幼児の食物アレルギーは十年間で二倍に増えているそうです。

アレルギー疾患が増加しているのは、過剰な清潔環境が原因だという考え方があります(衛生仮説)。その証拠として、食物アレルギーの発生頻度は、近代化、都市化された地域により顕著である・兄姉の数に反比例している・牧畜農家が多い地域で育つと五分の一に減少する等が挙げられます。

どのようにして発症するのですか?

食物アレルギーは体内に入った抗原に対して抗体(IgE)が作られる(感作)ことで発症します。従来から考えられていたIgE産生のメカニズムは、「経口感作」です。通常、食物として口から入った蛋白質は、消化管で消化酵素等により分解され、小さい分子になって吸収され、抗原となりにくいのですが、乳幼児は腸管の機能が未発達で、十分消化されず大きい分子のまま吸収されるため、アレルギーを発症しやすいと考えられています。

一方最近言われているのが、「経皮感作」です。本人がピーナッツを食べなくても、家族のピーナッツ消費量が多いと、ピーナッツアレルギーが増えるというものです。家庭内にピーナッツの食べかすが散らばり、湿疹をもつ乳児の皮膚から抗原が侵入して発症するのです。

食物アレルギーは治りますか?

食物アレルギーの多くは、年齢が上がるにつれ、耐性が獲得されます。

早期に耐性が獲得されるかは、原因食物の種類、他の食物アレルギー合併やアレルギー疾患の有無等に影響されます。 鶏卵、牛乳、小麦、大豆アレルギーは耐性獲得しやすく(三歳までに50%、学童までに80〜90%)、ソバ、ナッツ類、甲殻類、魚類は耐性獲得しにくいと言われています。複数の食物アレルギーや他のアレルギー疾患がある場合、アナフィラキシーの既往がある場合は耐性獲得しにくいようです。

従来は、原因食物を一定期間摂取しない「除去食療法」が唯一の治療(予防)法でした。近年は、原因食物を計画的に経口摂取して治す「経口免疫療法」が脚光を浴びています。専門医による適切な指導が必要です。

院長のコラムが毎号紹介されている【母の友】の『こども健康相談室』より

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